ジョブ型って何?そして、なぜ“中途半端”が現場を苦しめるのか?中編

マサル

半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。

「ジョブ型」って聞いたことあるけど、よく分からん

今日の申し送り

制度が中途半端なら、迷うのは現場だけになる。

最近、「ウチもジョブ型なんですよ」って話、耳にすることが増えた。
でも正直、「それって何がどう変わるん?」って思わん?

難しく言われるとよく分からんけど、
ざっくり言うとこういうことや。

ジョブ型=“やることありき”で人を雇う働き方
(昔は“人ありき”で、あとから仕事を振ってた)

たとえば――

  • 「機械の保守ができる人」がほしい → そのスキルがある人を採用
  • 「このラインを任せられる人」がほしい → できる人に任せて、ダメなら契約終了

つまり、「人に仕事を合わせる」んじゃなくて、
「仕事に合う人だけ使う」ってスタイル。

これは欧米では当たり前やけど、
日本ではずっと「とりあえず採って、なんでもやらせる」やり方やった。

だから、今のジョブ型ブームってのは、その真逆に行こうとしてるって話なんよな。

 


じゃあウチの会社って、ジョブ型なんか?

…って言われると、「よく分からん」「中途半端やな」って思うやろ?

たとえば:

  • 「成果で評価する」と言っておいて、頑張りより“上の顔色”が大事
  • 「個人のスキルで勝負」と言いながら、雑務や応援ばっかり入る
  • 「専門性を生かす」と言ってるのに、教育体制も何も整ってない

こんな感じで、ジョブ型っぽいこと言いながら、中身は昔のままな会社、めちゃくちゃ多い。

だから現場リーダーは混乱する。

「役割で判断するって言われたのに、こっちが人間関係も面倒見ろって何やねん」
「定着してほしいなら、会社がちゃんと育て方決めてくれや」

こういう板挟み、感じたことあるやろ?

 


年功序列をやめたくせに、ジョブ型にもなりきれないズルさ

昔は年功序列やった。

  • 若手の給料は安いけど、年数が経てば上がってく
  • 出世も「頑張ればそのうち回ってくる」って希望があった
  • 多少理不尽でも、「長く勤めれば報われる」って空気があった

でも今は、そういう“保証”は全部なくなった。
給料もポジションも、「自分で勝ち取れ」って言われる。

…だけど、そのわりに、
会社は“評価の仕組み”も、“責任の線引き”も、ちゃんと作らない。

結局どうなるか?

現場が「なんとなく」で回すしかなくなる。
→ リーダーが「空気を読む」「人間関係をつなぐ」役になる。
→ そして、若手が辞めるたびに「育成が悪い」と言われる。

…いやいや、そりゃないやろ。

 


会社は“やること”を決めない。でも“結果”だけ求めてくる

これが今、一番ズルいところやと思う。

  • 育成制度は整ってない
  • 評価のルールもあいまい
  • でも離職率が高いと「現場が悪い」って言われる

おいおい、それって
「サッカーやっていいよ」って言われたのに、急に「ルールはラグビーです」って言われるようなもんやん。

どこを目指せばいいか分からんし、何で評価されるかも不明。
それで若手が「不安です」とか「成長が見えません」って言い出すのも、そりゃそうやろ。

でも現場は、人が辞めるたびに穴埋めして、引き継いで、1から教えて…
もう、ボロボロよな。

 


今、現場は“会社のズレ”の尻ぬぐいをさせられてないか?

最後に、ちょっと聞きたい。

「自分たちが苦しんでるのって、若手のせいじゃなくて、“会社の制度のズレ”のせいじゃないか?」

  • 何を評価されてるのか分からない
  • どうやって育てればいいのか分からない
  • 「辞めないで」って言う前に、「辞める理由」が放置されてる

そんな状態で、現場だけが「なんとかしろ」って言われるのは、おかしい。

制度が変わったのに、現場への説明はない。
評価の仕組みもない。
でも責任は全部こっち。

…それ、やっぱズルいよな。


次回【後編】では、
そんな「中途半端な制度」との向き合い方、
そして現場で明日からできる“小さな立て直し”を提案していきます。

  • 育成の“ルール化”ってどうやるの?
  • 「辞めても回る現場」って何から始める?
  • 「会社に期待しすぎない。でもあきらめすぎない」バランスの取り方

読み終えたとき、「ちょっとやってみるか」と思える実践記事にします。

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マサル

半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。