金も時間もないと、人はバカになる。

金欠、多忙は頭を悪くする。

マサル

半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。

金がない、時間がない。
そんな状態が続くと、人は**“ちょっとバカになる”**。
いや、バカにしてるわけじゃない。マジでそういう研究があるんだよ。

TEDって聞いたことある?
あの、口の悪いクマじゃないぞ(笑)
世界中の研究者や専門家が、自分の知見をわかりやすく話すプレゼン大会みたいなもん。

そのTEDで紹介された研究のひとつに、こんな話がある。
「金銭や時間に追われていると、人間の知能が下がる」
プリンストン大学の研究で、これが数字でハッキリ出てる。
IQで言うと、13ポイントくらい下がる。寝不足で徹夜明けの脳と同じレベルだって。

オレ自身、金が尽きて飯も買えなかったとき、
今じゃ考えられないくらいヤバいことを“まとも”だと思ってた。
仕事して帰ってきて、家事と育児でクタクタだった日もそう。
イライラして、何もかもぶっ壊したくなった。

あれは、脳が狭くなってたんだと思う。

今回は、「金銭欠如」「時間欠如」が人の思考にどう影響するのか。
オレの経験と、研究で分かってきたことを交えながら、
一緒に“自分の余白”について考えてみようと思う。

足りないと感じたら馬鹿になる

馬鹿な感じの工場作業員のイメージイラスト

金欠・時間欠が“IQを下げる”
ってどういうこと?

「金がないと頭が回らなくなる」──
この感覚、現場で働く人なら一度は感じたことがあるはず。
でもこれ、ただの気のせいじゃない。科学的にも証明されてるんだよ。

アメリカのプリンストン大学の研究チームが行った実験。
“今すぐ1500ドル(約20万円)の修理費が必要”という想定をされた被験者に、
そのあと知能テストを受けてもらった。

すると、年収が低いグループのIQは13ポイントも低下
これは「徹夜明けの脳」と同じレベルだと言われている。

🧠金銭的プレッシャーがIQに与える影響

実は「お金がない」という状態そのものが、
人の思考力(=IQ)を一時的に下げることが、科学的に証明されている

以下のグラフは、TEDでも紹介された研究をもとにしたもの👇

低所得者における金銭的プレッシャーがIQを13ポイント低下させたことを示す棒グラフ。高所得層やプレッシャーのない状態と比較して、明らかにIQが低下している様子が視覚化されている。

高額な出費を想像させるだけで、低所得層のIQは13ポイントも低下した。

これは、計算や問題解決などに必要な「認知リソース」が、
“お金の不安”によって奪われてしまうからなんだ。

📚引用元:


焦りや不安が“脳のメモリ”を奪う

研究者たちの説明はこうだ。

「人は“どうしよう”と悩み続けると、脳のリソースがその不安に食われて、
本来の判断力や集中力が使えなくなる」

つまり、お金や時間に追われているだけで“脳が本来の力を発揮できない状態”になるってこと。


「時間がない」も同じくらいヤバい

これ、金に限った話じゃない。
時間が足りない状態も、同じように思考力を削ってくる。

  • 常に時間に追われる
  • 何かを“こなすだけ”になっていく
  • 判断が雑になる、焦る、イライラが増える

この状態が長く続くと、
“何かがおかしい”とすら気づけなくなっていくんだよ。


つまり──
「金も時間もない」は、ただの生活の苦しさじゃなく、
“脳の性能が落ちる環境”そのもの。

しかも厄介なのは、その異常に本人が気づけないこと。

欠乏感が生む脳の機能低下

脳みそに「メモリ不足」って警告が出てるイメージ図

貧乏どん底時代は
「悪いことでも…」と思っていた

10年前、オレは一部上場企業の工場を早期退職した。
ちょっと休もうと思って仕事を辞めたけど、しばらく収入はゼロ。
気づけば、明日の飯代すらない状態になってた。

頭の中は「どうしよう」「どう乗り切るか」ばっかり。
しまいには、「悪いことしてでも…」って考えたこともある。
今思えば、完全におかしかった。でもそのときのオレには“正常”に思えた。

金がないと、判断力ってほんとにズレる。
このときの経験が、後になって**「知能が下がる」って話にめちゃくちゃリンクした。**


ヒマのない生活はイライラMAX

もうひとつ、思い出すのは時間がなかった頃。

  • 朝から晩まで仕事
  • 帰ってきたら家事と育児
  • 気づけば寝るだけの毎日

休む時間なんて1ミリもなかった。
イライラが限界を超えて、家族にキレそうになったり、
「全部ぶっ壊したい」って感情に襲われることもあった。

けどそのときは、「自分がなんで怒ってるのか」すら考えられなかった。


思考力0で感情すら見えなくなる

金がなくても、時間がなくても、
共通してるのは「自分のことが見えなくなる」ってこと。

  • 何に追われてるのか
  • なぜイライラしてるのか
  • どこで判断を誤ったのか

それすら考える余裕がない。
あのときのオレは、完全に“思考停止”状態だった。


金も時間もなかった頃の自分は、間違いなくバカになってた。
でも、それに気づくのが遅れたのは、思考力が削られてたからなんだ。

金があるから頭がいい金持ち

“貯金箱 → 食洗機 → デスクで資格勉強”みたいな成長ループ図解風

「頭がいいから金持ち」じゃない。「金があるから頭が回る」

昔のオレはずっとこう思ってた。

「頭がいいヤツが金持ちになれるんだろ」

でも、いまならハッキリ言える。
**「金があると、脳に余裕ができるから頭が回るようになる」**んだ。

お金が尽きてたときは、焦りと不安で頭がいっぱい。
選択肢も、視野も、全部せまくなってた。

でも少しでも貯金ができるようになってきたら──

  • 物事を落ち着いて考えられるようになった
  • 衝動的な判断が減った
  • 「今、何をすべきか」が見えるようになってきた

時間は“普通の人”でも買える時代

お金に少し余裕が出てくると、時間も買えるようになる。
食洗機、乾燥機付きの洗濯機、ネット注文や冷凍弁当の活用…。

オレもそうやって、
「自分の頭を休ませる時間」「考える時間」を買った。
その結果、今こうしてブログを書いたり、資格に挑戦したりできてる。


「金→時間→思考→行動」のループを作れるかどうか

この順番で変わったんだ:

① まず、金を持つ(貯める)

② その金で時間を買う

③ 時間の中で考える力が戻る

④ 思考が戻ると、行動ができるようになる

ここに入れたら、人は“頭が良くなったように感じる”。
でもそれは、地頭が変わったんじゃない。環境が変わっただけ。


「お金を少し残せるようになった」
それが、オレにとっての人生の立て直しのスタートだった。

余白を“仕組みでつくる”と
思考が戻ってくる

食洗機&乾燥機が「時間プレゼント中!」って吹き出し出してる

食洗機と乾燥機付き洗濯機で
“時間を買った”

オレが最初に取り入れたのは、食洗機と乾燥機付きの自動洗濯機

  • 食器洗いに1日20分
  • 洗濯・物干しで30〜40分

それが、スイッチひとつで終わるようになった。
最初に感じたのは、「時間ができた」じゃなく、「無駄が見えた」って感覚だった。

今まで“当たり前に使ってた時間”が、家電ひとつで取り戻せたんだ。
それが、自分の中に考える余白を生んでくれた。


コストカット&予算管理は
工場勤務者が有利

金に関しては、とにかく徹底的に削った

  • コンビニNG、飲み物は持参
  • 日用品は量販店でまとめ買い
  • 携帯は格安SIM
  • 不要な保険は即解約
  • 車は維持費重視で選び直し
  • 食費・生活費は科目別に予算を組んで厳守

でもこれは「ケチケチする」って話じゃない。
“あらかじめ使わない設計にする”っていう段取りの話。

👉 詳しくはこちら:
現場でもできた!生活防衛のためのコストカット術


工場勤務者こそ
“生活改善のプロ”になれる

ここで気づいたことがある。

これ、オレら現場で毎日やってることじゃん。

  • ムダを見つける
  • ルールや仕組みで改善する
  • 時間やコストを数字で管理する

つまり、仕事のやり方をそのまま生活に応用するだけで、
誰でも「生活の思考力」を取り戻せるんだ。


余白は、根性でつくるんじゃない。
オレたちはもう、余白をつくるスキルを持ってる。

本当に怖いのは
“慣れ”かもしれない

“慣れすぎてゾンビ化”してる現場作業員(ぼーっとしてる)

「金がないのが普通?」
「時間がないのが当たり前?」

金がない。時間もない。
そんな状態が続くと、人はだんだん慣れてくる。

最初は「ヤバい、なんとかしなきゃ」って焦ってたのに、
気づけば「まあ、こんなもんだよな」って思うようになってる。

でもそれが一番ヤバいんだ。
慣れって、思考停止のサインなんだよ。


現状維持は後退と同じ。

  • 目の前のことを“こなすだけ”になってないか?
  • なんとなく、流れで一週間終わってないか?
  • 「こうしたい」があるのに、動けない自分を見て見ぬふりしてないか?

オレもそうだった。
生活がちょっと落ち着いてきたころ、変わらなきゃと思いつつ何もしてなかった。

それは、「落ち着いた」んじゃなくて──
“思考する習慣がなくなってた”だけだった。


「気づけてる今」がチャンス。

でも逆に言えば、
「このままでいいのか?」と少しでも思えてるうちがチャンスなんだ。

  • 5分だけでも座る時間をつくる
  • 千円だけでも残す習慣をつくる
  • モヤッとしたときに「なんで今イラッとしたんだろ」と考えてみる

こういう小さな“思考のきっかけ”が、脳を立て直すスタートになる。


オレたちは、現場で毎日判断し続けてきた。
だから、本当は“考える力”をちゃんと持ってる。

それを取り戻すために必要なのは、ほんの少しの余白と気づきだけなんだ。

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半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。