早期退職を考えるなら普段から準備しておかないとマジで失敗します。
経験者が語ります。
今日の申し送り
「早期退職は準備が命!普段から備えない人に成功のチャンスは訪れない。」
「早期退職の募集が来たらどうしよう?」
「まとまったお金が入るなら、一度くらい人生をリセットしてもいいかも。」
そんなことを考えたことはありませんか?
でも、いざ早期退職の話が舞い込んできたとき、準備が整っていなければ、大きな後悔が待っているかもしれません。
この記事では、早期退職を検討する際に必要な「常日頃からの準備」の重要性についてお伝えします。
突然の選択に慌てないために、今からできる具体的なアクションを解説します。
早期退職の現実
早期退職の話は、ある日突然やってきます。
特に会社の業績悪化や人員整理が背景にある場合、締切までの期間が短いことがほとんどです。
「このチャンスを逃したくない!」と思う一方で、こんな不安が頭をよぎるのではないでしょうか?
- 「本当にこのお金で生活できるのか?」
- 「退職後、次に何をするか全然決めてない…」
- 「この選択が正しかったのか、後悔しないだろうか?」
僕自身も、一度早期退職を経験しましたが、準備不足で人生のどん底に陥りました。
だからこそ断言します。早期退職を成功させるカギは、常日頃からの準備にかかっているのです。
早期退職は他人事ではない

このデータは以下の情報をもとに作成しています。
- 東京商工リサーチ: 「上場企業の早期・希望退職に関する調査データ」URL: 東京商工リサーチ公式サイト
- ニュース記事: 各年の早期退職に関する主要な報道(例: 2024年の日産自動車の早期退職募集に関する情報)記事URL: 日経新聞
- 過去の統計情報: 日本総合研究所や厚生労働省が提供する早期退職に関する一般データURL: 日本総合研究所公式サイト
ここ数年、日本の企業では早期退職の募集が相次いでいます。特に、業績不振や経営改革を背景に、多くの大手企業が人員整理の一環として早期退職制度を導入しています。
データを見てみましょう。
2020年には36社が早期退職を募集し、11,351人が対象となりました。
2023年には一時的に減少したものの、それでも41社が約3,161人の早期退職を実施しています。
そして、最新の2024年(11月時点)には53社が9,219人を対象に早期退職を募っており、再び増加傾向にあります。
2024年の増加の背景には、大手企業である日産自動車が約1,000人規模の早期退職を募集したことが大きな要因となっています。日産のような名だたる企業が早期退職を実施することは、他の企業にも波及効果をもたらし、早期退職の募集が広がるきっかけとなることが多いのです。
このような状況を見ると、早期退職は特定の業界や企業だけの話ではなく、どんな企業で働いていても、誰にでも降りかかる可能性がある現実の問題だと言えます。
「自分の会社は安定しているから大丈夫」と思っている人も油断は禁物です。大手一部上場企業でさえ、リーマンショックやコロナ禍を経て、人員整理の波に飲み込まれてきました。
早期退職の募集は突然やってきます。準備ができていなければ、「応募するべきかどうか」すら冷静に判断できないでしょう。だからこそ、いざというときに備えて、日頃から計画を立てておくことが重要なのです。
他人事ではなく、「自分の身に起こるかもしれない」と意識を変えましょう。突然の早期退職制度の案内に慌てないためにも、普段から準備を整えておくことが、あなたの未来を守る第一歩です。
早期退職に関する調査
早期退職に関して、多くの人が抱える問題には、計画不足や準備の甘さが共通しています。以下のデータや調査結果を基に、そのリスクを具体的に見ていきましょう。
退職金の消費スピード
日本総合研究所の調査によると、早期退職者の50%以上が5年以内に退職金を使い果たしているというデータがあります。
特に消費先として多いのは住宅ローンの返済や消費支出、教育費などで、退職後の新たな収入源を確保できないまま資金が底をついてしまうケースが後を絶ちません。
「まとまったお金が手に入ればなんとかなる」と考えがちですが、現実はその期待を裏切る厳しい結果が待っています。
再就職の難易度
厚生労働省の「再就職状況調査」によると、50代以上で再就職を果たした人のうち、転職後の平均年収が30%以上減少したケースが非常に多いことが分かっています。
特に早期退職後の再就職は難易度が高く、希望する職種や条件での就業が叶わない場合が多いです。準備不足で退職を選択すると、キャリア面でも大きなダメージを受けるリスクが高まります。
心理的ストレスの増加
日本精神科協会の調査では、早期退職者の多くが「退職後のロス状態」に陥り、孤独感や社会的つながりの喪失を強く感じていることが報告されています。
このような状況から、退職後にうつ病や適応障害を発症するケースも少なくありません。計画を立てずに退職を迎えると、精神的な健康に悪影響を及ぼすリスクもあるのです。
退職金の運用不足
日本銀行のデータによれば、退職金の大半は預貯金として眠り、資産運用に活用されている割合は20%以下にとどまっています。
この結果、インフレによる実質価値の目減りや運用による収益を得る機会を逃し、退職金が長持ちしない状況が生まれています。退職金を無駄にしないためにも、運用の基礎を学ぶことは不可欠です。
経済的自由の指標
近年注目されているFIRE(Financial Independence, Retire Early)運動では、生活費の25倍の資産を持つことが早期退職後の生活を維持するための基準とされています。
たとえば、年間生活費が400万円の場合、1億円以上の資産が必要です。退職金だけではこの基準を満たすことが難しいため、別途の資産形成が欠かせません。
実例:退職金の使い果たし
国内の某大手企業が早期退職者に対して行った追跡調査では、退職金を一括で投資し失敗した例や、遊興費に使い果たして再就職を余儀なくされた例が多数報告されています。
特に計画的な使い方を考えずに退職金を受け取ると、短期間で資金が枯渇し、思い描いた退職後の生活から大きくかけ離れてしまう現実があります。
これらのエビデンスからも分かるように、早期退職には慎重な計画と準備が必要です。突発的な決断ではなく、経済的・心理的なリスクをしっかりと見極めた上で判断することが大切です。
偉人の教えと指針
偉人たちも準備の重要性について語っています。
ベンジャミン・フランクリンは、「準備に失敗することは、失敗を準備することだ」と述べ、事前準備の欠如が失敗の原因になると強調しています。
また、世界的な投資家ウォーレン・バフェットは、「収入をただ消費するのではなく、未来を築くための資産に投資すべきだ」と指摘しています。これらの教えは、早期退職を検討する際にも非常に重要な指針となります。
マサルの失敗エピソード:退職金1,000万円を「小銭」にしてしまった話

「退職金で人生なんとかなる」は幻想だった
僕が早期退職を決めたのは、リーマンショック後のある日、大手一部上場企業に勤めていたときでした。会社から「早期退職プログラム」の案内が届き、条件を見ると退職金に上乗せがされている。
当時、僕の頭の中にはこんな甘い考えが渦巻いていました。
- 1,000万円近い退職金は「とてつもない大金」だ。
- こんだけあればしばらく働かなくてもどうにかなる。
- 次の仕事はそのうち探せばいい。焦る必要なんてない。
結局、特に深く考えずに退職に応募。会社員としてのキャリアに終止符を打つことになりました。
退職後、待っていたのは「自由」じゃなくて「浪費」だった
退職金が振り込まれたとき、通帳の残高を見て思わず笑みがこぼれました。
「これが僕の新しい人生のスタートだ!」と。
でも、その大金は驚くほどあっけなく消えていきました。
- 借金の整理
まず最初に、会社員時代に作った借金を清算しました。残高が300万円近くありましたが、退職金があったので迷わず一括返済。 - 生活レベルを下げれなかった
住宅ローンで購入したマンションの支払いは、思った以上に退職金を減らしていきました。(住宅ローン、管理費、修繕積立費、駐車場代) - 働かずに遊びまくる日々
働かない自由を手にしたと勘違いして、サーフィンばかりの生活。果ては海外旅行、国内旅行に行きまくっていた。
半年後、気づいたときにはスッカラカン
ある日、通帳の残高を見た瞬間、全身が凍りつきました。
「え…あれだけあったお金が、これだけしかない…?」
振り返ると、1,000万円の退職金のうち、すでに800万円以上を使い果たしていました。
さらに、残りの200万円も次第に減り続け、1年を待たずして貯金は完全に底をつきました。
そのとき初めて、僕は気づきました。
「年収600万円の人間が、一年働かずに遊んで借金返済したら残るお金の答えは0円。」
こんな簡単な事に、あの時なぜ気づかなかったのか不思議でなりません。
持ったこともないお金で完全に読み違えていたのだと思います。
その後のどん底生活
貯金がなくなった僕は、収入を得るために再就職を目指しました。
しかし、現実は甘くありません。
- 前職と同じ給料の仕事は皆無。
- スキルがなさ過ぎて選択肢がない。
- 企業しようと思っても何にもできない事に気づく。
収入の減少で生活は苦しくなり、一気に人生の奈落の底へ落ちていきました。
僕の失敗から学べること
この失敗を通じて僕が学んだのは、以下の教訓です。
- 退職金は「大金」ではなく「一時金」に過ぎない
1,000万円なんて、年間400万円の生活費で2年半しか持ちません。まとまったお金を手にすると気が大きくなりがちですが、その感覚を自覚しておかないと、僕のように浪費して終わります。 - 計画なしに退職するのは自殺行為
退職後に何をするのか、どう生活するのかを具体的に決めておかなければ、無駄な時間とお金が消えていくだけです。 - 働かない生活は「自由」ではなく「孤独」を生む
最初は働かない生活が楽しかったですが、次第に孤独と不安に押しつぶされそうになりました。(何もしなかった休日の罪悪感が毎日続く)何か生産的な活動をし続けることが、退職後の幸福に欠かせないと実感しました。
今の僕からあなたへ
あのときもっと準備をしていれば、あんな苦労をせずに済んだのにと何度も後悔しました。
在職中にしっかり準備していれば、退職金を活かしてもっとましな結果になったと思います。
この記事を読んでいるあなたには、僕のような失敗をしてほしくありません。
「早期退職を考えるなら、準備がすべてだ。」
退職後に何をするのか、お金をどう運用するのか、スキルをどう活かすのか――これらを今から考え、準備を始めましょう。
僕の失敗を教訓に、あなたの人生を豊かにする早期退職を実現してください。
早期退職を成功させる経済的準備

では、早期退職に備えるために、具体的に何をすればいいのでしょうか?
僕の経験を踏まえた「常日頃からの準備」を5つのステップでご紹介します。
1. お金の管理を徹底する
早期退職を検討するなら、まずは経済的な基盤を整えることが最優先です。
- 生活費を把握する:家計簿をつけ、毎月の固定費と変動費を明確にする。
- 貯金を確保する:最低1年分の生活費を貯蓄し、退職後の収入が途絶えても焦らない準備をする。
- 借金の整理:借金があると、退職金の大半が消えてしまうリスクがあります。
2. 資産運用を学ぶ
退職金をただ銀行に預けておくだけでは、資産は目減りする一方です。
- 資産運用の基本を学ぶ:株式、投資信託、不動産など、自分に合った方法を見つける。
- 少額から始める:いきなり大金を投資せず、早めに小さく始めて経験値を積む。
3. スキルアップと自己投資を怠らない
退職後に働きたくなったとき、スキル不足では再就職が難しくなります。
- スキルの棚卸し:今持っているスキルをリストアップし、どこが不足しているか分析する。
- 新しいスキルを学ぶ:プログラミングや動画編集、語学など、副業にも活かせるスキルを身につける。
4. 副業や収入源を確保する
給与所得以外の収入があると、早期退職後の不安が一気に軽減します。
- 小さな副業から始める:ブログやライティング、オンライン販売など、空き時間で始められる副業を検討。
- スモールビジネスの準備:趣味や特技を活かした小さな事業を計画する。
5. 退職後のシミュレーションをする
実際に退職した後の生活をシミュレーションしてみましょう。
- 月ごとの収支計画を立てる:何にいくら必要かを具体的に計算する。
- 理想の生活を描く:働かずに暮らすのか、新たな挑戦をするのか、退職後の目標を明確にする。
- リスクを想定する:病気や収入減など、最悪の事態も想定して備える。
準備不足なら早期退職を断念する決断も英断
早期退職の話が舞い込んできたとき、多くの人は「大きなチャンス」だと感じます。
まとまったお金が手に入ることや、新しい人生をスタートできる期待感に心が躍るのも当然です。
しかし、現実は甘くありません。退職後の生活に必要な準備が整っていない場合、早期退職は人生を大きく後退させるリスクを伴います。
準備不足はリスクを高めるだけ
これまで見てきた通り、退職金がどれだけ早く消えるか、再就職がいかに難しいか、退職後の心理的ストレスがどれほど大きいかを考えると、準備不足で早期退職に踏み切るのは非常に危険です。
思いつきで決断する早期退職は、後悔を生むだけでなく、経済的・精神的に大きな負担を強いられる結果になりかねません。
断念することは「逃げ」ではない
早期退職を断念することは、「機会を逃した」と考えるかもしれませんが、実際にはそれは賢明な判断、つまり英断です。
準備不足の状態でリスクを背負うのではなく、自分の状況を冷静に分析し、慎重に行動することこそが本当の意味での「成功に向けた第一歩」と言えます。
特に以下の状況に当てはまる場合、無理に早期退職を選ばないという選択肢も検討すべきです。
- 十分な貯蓄がない。
- 退職後の生活や目標が明確でない。
- 資産運用や再就職に必要な知識やスキルが不足している。
「備える時間」を作るという選択
もし今準備が整っていないと感じるなら、早期退職を断念し、時間をかけて備えることを優先してください。
「今はタイミングではない」と判断することで、将来もっと良い条件や自分にとって理想的な状況で新たな一歩を踏み出す準備ができます。
- 退職金の使い方を学ぶ。
- 副業や収入源を確保する。
- 必要なスキルや知識を身につける。
こうした行動を通じて、次に訪れるチャンスを確実につかむことができるのです。
断念する英断が未来を開く
人生の決断において、「やらない」という選択は必ずしも消極的なものではありません。
むしろ、準備が整わない状態で無理に進むより、冷静に一歩引いて状況を見直すほうが、未来に向けた大きな前進となるのです。
「準備不足なら、早期退職は断念せよ。そして、その時間を未来を築くための準備に使え!」
この考えを胸に、現状を見極め、自分にとって最適なタイミングを選びましょう。あなたの英断が、より豊かな人生への道を切り開くはずです。