「工場の2交代って、きつい?」
求人を見ながら、そう思ったことない?
正直に言うと――きつい。だけど、使い方によっては“あり”だとオレは思ってる。
というのも、オレはこれまでに、
- 半導体工場で4直3交代を10年
- 期間工として2直2交代を半年
- 自動車関連メーカーで約3年、交代勤務
…って感じで、いろんな交代勤務を渡り歩いてきた。
とくにきつかったのは、自動車の2直2交代。
毎日2時間残業が当たり前、体はヘトヘト。夜勤もあるから生活リズムはめちゃくちゃ。
家族や友達との時間もなくなって、「これ、いつまで続けんの?」って気持ちになる。
でもオレは、「稼ぐなら今だけ」って期間を決めてた。
だから、なんとか耐えられたんだよ。
この記事では、これから交代勤務に応募しようか迷ってる人に向けて、
**リアルなきつさ、でも“うまく付き合う方法”**も含めて、全部話していく。
「2交代勤務」って
何がきついのか?

求人票には「2交代制」ってサラッと書いてあるけど、実際のしんどさはその一言じゃ伝わらない。
オレが初めて2交代の現場に入ったとき、最初に感じたのは**“生活リズムの破壊力”**だった。
ずっと「時差ボケ」みたいな毎日
2交代って、簡単に言うと
「昼勤 → 夜勤 → 昼勤 → 夜勤…」って1週間ごとに交互に切り替わる働き方。
これ、やってみるとわかるけど、体の中が全然追いついてこない。
昼間働いた次の週は、真夜中に出勤。
そのたびに睡眠時間も食事の時間もバラバラ。
常に“時差ボケ状態”で、頭も体もどこか重だるい感じが続く。
自動車工場は残業が当たり前
オレがいた自動車系の工場は、2交代って言っても「定時で終わり」なんてまずなかった。
毎日ほぼ2時間残業が当たり前で、実質10〜11時間勤務が日常。
日勤だと寮や家に帰りつくのは夜の8時を超えるの当たり前。
仕事が終わっても、ヘトヘトすぎて何もする気が起きない。
ご飯食べて風呂入って、すぐ布団――それしかできない。
気づいたら「仕事しかしてない生活」になってる。
家族や友達との時間がズレていく
夜勤があると、当然みんなと時間が合わない。
家族とすれ違い、友達とも予定が合わず、
どんどん孤独になっていく感じ。
夜勤明け、朝帰ってくると家は活動中。
寝ようにも物音や光でちゃんと休めない。
逆に夜勤前は昼に起きるけど、体はスッキリしない。
寝るのもつらいし、起きるのもつらい。
「慣れれば平気」はただのマヒ
「そのうち慣れるよ」ってよく言われるけど、オレは最後まで“慣れた”実感はなかった。
体が順応したふりをしてるだけで、内側ではずっと無理してる感覚。
気づかないうちに疲れが溜まってて、ふとした瞬間にどっとくる。
「これが普通」になってしまう怖さが、2交代にはある。
交代勤務の何がキツいか?って聞かれたら、オレはこう答える。
「体力よりも、“生活そのもの”が崩れるのがしんどい」
だから「体力に自信あるから大丈夫っしょ」って人ほど、落とし穴に気をつけてほしい。
工場のきつさは想定の斜め上。

正直、交代勤務って外から見てるだけじゃわからないキツさがある。
オレも最初は「しんどそうだけど、まあ給料いいしやってみるか」ってノリだった。
でも現場に入って、数ヶ月もしないうちにわかった。
「これは、体力とか気合いの問題じゃねぇ」って。
自動車工場では
ガチで体を壊した。
期間工で入った自動車の組み立てライン。
重いパーツを持って、立ちっぱなしで、秒単位のリズムで動く毎日。
その結果――オレ、シンスプリントになった。
「シンスプリット(shin splints)」は、
日本語では「脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)」
って呼ばれる、スネの内側(すねの骨のふち)がズキズキ痛む症状のこと
すねの内側がズキズキ痛くて、階段もまともに上がれない。
「このままじゃ歩けなくなるんじゃ…」ってレベル。
スポーツ選手がオーバーワークでよくなる奴らしい。
これで自動車工場の過酷さが伝わるかな(笑)
さらに追い打ちをかけるように、全身じんましんまで出た。
病院で「アレルギーかストレスですね」って言われたけど、
「いや両方やわ」って、心の中でツッコんだよ。
楽な半導体3交代の落とし穴
作業自体は、自動車よりは身体への負担は少なめ。
でも、時間帯がめちゃくちゃで体が本気で狂う。
オレがやってた半導体工場のシフトはこんな感じだった:
- 朝勤:7:00〜15:00
- 昼勤:15:00〜22:00
- 夜勤:22:00〜翌7:00
これが1日~2日の休みを挟んでぐるぐる回る。
1日ごとに生活リズムが変わるから、常に体が混乱してる。
起きるのもしんどい
寝るのもしんどい
夜勤明けは、眠いけど太陽がまぶしくて寝れない。
耳栓しても、アパートの上の階の物音が気になる。
逆に夜勤前は、体が重くて何もする気が起きない。
そのまま仕事に行って、また生活リズムがズレる。
オレの中でいちばんの地獄はこのループだった。
「寝るのも苦痛、起きるのも苦痛」って、地味にメンタルにくるんよ。
「しんどいのが当たり前」
になっていく怖さ
一番やばいのは、感覚がマヒしてくること。
寝不足も疲労も、「まあこんなもんか」ってスルーするようになる。
それって、実は体も心も**“SOS”を出すのをあきらめてる状態**なんだよ。
そんな自分に気づいたとき、オレはゾッとした。
だから、これから交代勤務をやろうとしてる人には伝えたい。
「しんどくなる前提」で考えておけ。そこから“どう守るか”が大事やで。
工場の交代勤務も
「短期で稼ぐ」ならアリ。

交代勤務って、「つらい」だけじゃない。
オレがハッキリ言えるのは――短期でお金をためるなら、かなり効率がいい働き方だってこと。
現にオレも、「6ヶ月で100万円貯める」って目的があったから、続けられた。
夜勤手当と残業代で
想像以上に稼げる
自動車の組立工場でも、半導体でも、夜勤手当や残業代はデカい。
月の手取りで30〜35万円を超えるのも、わりと普通。
残業が続けば、40万近くいくこともある。
「引っ越し資金を貯めたい」
「借金を一気に返したい」
「資格学校の入学金にあてたい」
そんな明確な目的があるなら、交代勤務は“稼ぎマシン”として使える。
大事なのは「期限を決める」こと
オレが期間工やったときは、「半年だけ」って最初から決めてた。
正直キツかったけど、「あと◯日」ってゴールが見えてたから、持ちこたえられた。
逆に「いつまでやるか決めてない」と、ズルズルいってしまう。
- 気づけば生活が夜勤ありきになり
- お金があっても、疲れて使う元気がなくて
- 「やめたら生活できない」状態に
っていう人、マジで多い。
半導体の三交代は
「自由時間」を作れる
あのキツい三交代でも、使い方によってはメリットもある。
たとえば、夜勤明けの平日昼間。
病院も役所も空いてるし、人が少ない時間に用事が片付けられる。
オレの知り合いはこの時間を使って、
- ゴルフを極めたり
- 釣りを極めたり
- 副業を極めたり
をしてた。
ただ遊びや浪費に時間を使うより
“自分への投資”にあてられるかどうかが、
勝負の分かれ目やと思う。
稼ぎたい理由が明確なら、交代勤務は“使いどころ”を間違えなければアリ。
でも、「目的なしでダラダラ続ける」のは、自分をすり減らすだけやで。
「ずっとこの働き方」は
マジでおすすめしない

交代勤務って、やり方によってはたしかに稼げる。
でも――それを“ずっと続ける前提”で考えるのは、本当に危ない。
オレ自身、それを身をもって体験した。
半導体時代は
“抜け出せなくなっていた。
夜勤手当、残業代、休日出勤手当。
気づけば給料は悪くない。だからつい生活も派手になる。
そもそも、
何年か働いたら辞めるつもりだった。
ところが外食も増えるし、欲しいものも我慢しなくなる。
「まぁ稼げてるし、ええか」って感じで、生活レベルが上がっていく。
でもその生活に慣れると、“その給料じゃないと生きていけない”状態になってしまう。
体がしんどくなっても、
メンタルが沈んできても、
「今やめたら生活回らん」って思って、やめられない。
まるで、カイジの地下労働。
あのマンガ『カイジ』で、地下の強制労働施設にぶち込まれたカイジたちが
「ペリカ(=地下通貨)稼いで、地上に戻る!」って言ってたのに、
いつの間にか豪遊し始めて、抜け出せなくなるじゃん?
「地下でもうちょい働けば、ビール飲めるぞ」
「焼き鳥もつけてもらおうぜ」
「来月には地上出よう…いや、再来月かも」
あれ、マジでリアル。
交代勤務も、放っとくとああなる。
- 稼げてるから、辞めない
- 辞めないから、生活も変えない
- 気づいたら、“辞められない構造”ができてる
これがいちばん怖い。
「脱出準備ありき」で働いた
半導体での失敗をふまえて、自動車の交代勤務では最初から決めてた。
- 生活レベルは上げない
- 給料には頼らない
- 稼いだ分は資産運用にまわす
最初はNISAで投資信託。
少しずつ増えていく口座残高を見ながら、「この金が俺の出口や」って思ってた。
おかげで今は、交代勤務に頼らなくても生きていける。
あの地下労働みたいなループから、ちゃんと抜け出せたんだ。
同僚たちは、まだ地下にいる
一緒に働いてた仲間たちは、口をそろえて言ってた。
「辞めたいけど、この給料じゃないとムリ」
「夜勤やめたらローン払えなくなる」
「もう慣れたけど、ほんまはしんどいで」
彼らの背中を見て思った。
交代勤務は、“使う側”に回らないと飲まれる。
「働き方」っていうのは、“戦略”を持たないと、労働が人生を食い始める。
だからオレは、「ずっと交代勤務」はおすすめしない。
まとめ|
期間を決めて飛び込んでみるのはアリ
工場の2交代勤務――キツいよ。これはもう間違いない。
でも、“どう使うか”を最初に決めておけば、立派な「稼ぎ手段」になる。
オレは、
- 半導体の4直3交代を10年
- 自動車系の2交代を約3年半
- 期間工としても半年
…と、いろんな交代勤務を経験してきた。
その中で、しんどさも、稼ぎやすさも、そして抜け出せなくなる怖さも全部体で味わってきた。
なんとなく始めると、確実にハマる
「夜勤手当つくし」「給料いいし」
それだけで始めて、ズルズル何年も続けてる人、めっちゃいる。
でもその人たちの多くが、抜け出したくても抜けられない状態になってる。
- 疲れてるのにやめられない
- 生活レベルが上がって戻せない
- 将来を考える余裕もなくなってる
それが現実。
自分の“出口”を先に決めておくこと
オレが乗り越えられたのは、明確なゴールを決めてたから。
- 「半年だけ稼ぐ」
- 「この金額貯まったら辞める」
- 「資産運用をスタートさせて逃げ道をつくる」
戦略があれば、働き方は“選べる”。
逆にそれがないと、働き方に“縛られる”。
交代勤務の労働沼にハマるな。
この働き方は、あくまで一時的なもの。
金を貯めるため、借金を返すため。
何かを実現するための“手段”として使うべきもの。
ずっとやる前提で組み立てると、体も心も、壊れる。
工場勤務を続けたからと言ってなんのスキルも資格も身につかない。
だからこそ、最後に伝えたい。
交代勤務、悪くない。でも「ずっと」は、おすすめしない。
やるなら、“いつまでやるか”を決めて、自分の意思で抜け出せる準備をしとけ。
人生は、交代勤務のためにあるんじゃない。
自分のために働く。その感覚、忘れんなよ。