何度も練習してるのに、頭で考えてばかりで体がついてこない──
そんな経験、誰しもあると思う。
一方で、ある日突然「体が勝手に動いた」って瞬間があった人もいるんじゃないか?
今日は、**仮説検証を回し続けたその先にある「無意識レベルの上達」**について話したい。
🟡今日の申し送り
最終的に目指すべきは、“考えなくても動ける状態”だ。
ここまで、
「仮説検証を回すことが成長の鍵だ」
という話をしてきた。
でも、最終ゴールはちょっと違う。
仮説検証を回し続ける先に目指すべきなのは、
**「感じるだけで自然に動ける状態」**だ。
考えて、試して、修正して…。
そのサイクルを何度も何度も回した先に、
**「体が勝手に動く感覚」**が待っている。
今日はその話をしよう。
仮説検証サイクルを実践で回すコツ
仮説検証をサイクルとして回すとき、
大事なのは次の4ステップだ。
- 小さな問いを立てる
→ 「もっとスムーズにできないか?」みたいな超小さな疑問でいい。 - 小さな仮説を立てる
→ 「こうすればうまくいくかも」と予想する。 - すぐに試す
→ 頭で考えすぎず、仮説を試してみる。 - すぐに振り返る
→ うまくいったか?ダメだったか?何が違ったか?をすぐ整理する。
ポイントは、
完璧な仮説を目指さないこと。
仮説検証は、「うまくいった/いかなかった」を繰り返しながら、
だんだんと自分に合った型を育てていくものだ。
小さく、早く、何度も回す。
これが上達を加速させる。
無意識で動く感覚とは?〜空手体験〜
俺自身、空手でこの「無意識で動く感覚」を体験したことがある。
試合前、相手と対峙した瞬間──。
なぜか、勝てると確信できた。
試合が始まる前から、
「こう攻めればいい」
「ここで崩れるだろう」
というイメージが自然に湧いてきた。
実際に試合が始まると、
そのイメージ通りに体が動いた。
疲れず、息も上がらず、
流れるように攻め、流れるように守った。
まるで、
「自分の体じゃない」
みたいな感覚だった。
これは偶然じゃない。
それまでに仮説を立てて、検証して、修正して、
何度も何度も反復してきたからこそ、
無意識にイメージと体がつながった瞬間だった。
イメージと現実が合致する瞬間〜サーフィン体験〜

サーフィンでは、正直もっと苦戦した。
当時の俺は、
基本を徹底的に反復することができていなかった。
今思えば、正しい情報も十分に拾えていなかった。
でもそんな中でも、稀に奇跡のライディングができたことがあった。
それは、
日々見ていたプロサーファーたちの動画イメージと、
自分の体の動きが、ふっと重なった瞬間だった。
あの時の気持ちよさは今でも忘れない。
自然体で波に乗れた、あの一瞬。
けど、安定はしなかった。
なぜなら、正しい基本の反復と、正しい仮説検証が足りていなかったから。
ここで学んだ。
「正しい情報を選び、基本を疎かにしないこと。」
これがなければ、奇跡の瞬間は続かない。
仕事現場での「無意識で動ける」成長体験
仕事でも、まったく同じだった。
ある職場では、
裁量を持たせてもらい、
自分で考え、自分で決める場面が多かった。
最初は試行錯誤ばかり。
でも、仮説を立てて動き、うまくいったり失敗したりを繰り返すうちに、
気づけば「自然に動ける」ようになっていた。
たとえば、
「この作業、あとでトラブルになりそうだな」
「先にここを押さえておこう」
みたいな判断が、頭で考えるよりも早く、体でできるようになった。
逆に、
裁量を持たせてもらえない職場では違った。
毎日、指示を待って、
指示されたことだけやる。
そうすると、
**「自分で考える力」**はどんどん弱くなっていった。
仮説検証を回せない環境では、
人は育たない。
それを、俺は現場で痛いほど実感した。
最後に伝えたいこと
- 仮説検証を回せ。
- 正しい情報を集め、試し、自分の感覚で判断しろ。
- 基本をバカにするな。
- 小さな違和感を拾え。
- 「感じる力」を鍛えろ。
そして、
何度も仮説検証を回した先に、必ず「無意識で動ける自分」がいる。
空手でも、サーフィンでも、仕事でも。
すべては同じだった。
最後に突き抜けるのは、
**「感じて動ける自分」**を育てたやつだけだ。
今はまだ考えながらでもいい。
失敗ばかりでもいい。
でも、歩みを止めるな。
仮説検証のサイクルを止めるな。
その先に、
きっと、自分でも驚くような成長が待っている。
俺もまだ道の途中だ。
一緒に、進んでいこう。