「明日死ぬかもしれない」なんて甘えだ!本当の危険は死なない人生

マサル

半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。

実は死ぬリスクより、死なないリスクの方が圧倒的に高いんです。

今日の申し送り

死なない人生が続く恐怖を知れ!

「明日死ぬかもしれない」なんて考えながら、今を楽しむことだけに集中していませんか?
その思考、後々取り返しのつかないリスクを生むことを忘れないでください。


「明日死ぬかもしれないから、今を楽しまなきゃ」


このフレーズ、口にしたり心に思ったりしたことがありませんか?

確かに人生は短いかもしれませんし、明日が保証されているわけではありません。
でも、その考え方で今を浪費し続けた結果、未来の自分がどうなるか考えたことはありますか?

実は「明日死ぬかもしれない」という考えに縛られた僕が、まさにそのリスクにどっぷりハマった経験があります。
そして、そこから抜け出すのにどれだけ苦労したか、今回はそのリアルな話をします。


問題提起:明日死ぬかもしれない…その思考が生んだ地獄

昔の僕は、まさに「明日死ぬかもしれないんだから、今を楽しむんだ」と考えながら生きていました。
給料が入ればすべて使い切り、貯金なんて一切せず、浪費に全力投球。
欲しいものを買い、楽しいことにお金をつぎ込み、「どうせいつか死ぬんだし」と言い訳をしながら借金までして浪費を続けました。

その延長線上で、リーマンショック時に早期退職の募集があり、「これだ!」と思ったんです。
「退職金をもらってさらに人生を楽しもう」――その甘い考えで応募しました。

ところが、退職後はさらに状況が悪化。
退職金を手にしたことで気が大きくなり、あっという間にお金を使い果たしました。
収入がなくなったにもかかわらず浪費の癖は直らず、借金を重ねるだけの地獄の日々。
「死ななかった未来」に対する備えがまったくない自分に気づいたとき、僕は完全にどん底にいました。


「明日死ぬかもしれない」思考の危険性

心理学の観点から見た「現実逃避の心理」と行動

「明日死ぬかもしれないから、今を楽しむ」という思考や行動は、心理学的には 現実逃避の心理 に基づく典型的な反応です。この心理状態は、未来への不安や不確定性に対処しきれないときに起こりやすいです。

以下に、この心理と行動のメカニズムをわかりやすく解説します。


1. 未来の不確定性と不安

人間は未来が明確でないと、不安やストレスを感じやすくなります。
心理学者アーノルド・ラザルスによれば、不確定性は「ストレスを引き起こす主要な要因」の一つとされています。

未来に対する不安は次のように影響します:

  • 「自分にできるだろうか?」という無力感
    将来の準備や努力が大変に感じられるため、「自分には無理だ」と思い込む傾向があります。
  • 「どうせ無駄」という諦めの気持ち
    不確定な未来が怖いために、「考えるだけ損」と現実をシャットアウトします。

2. 現実逃避の心理的メカニズム

未来の不安やストレスから逃れるために、人は「今」に焦点を当てる行動をとりやすくなります。この状態を心理学では 現実逃避(avoidance coping) と呼びます。

現実逃避の具体的な行動例:

  • 浪費:「未来のために貯金するなんて無意味」と考え、衝動的にお金を使う。
  • 快楽への没頭:食事、娯楽、旅行など「今すぐ満たされるもの」に集中。
  • 後回し癖:将来の準備を「明日やればいい」と後回しにする。

これらの行動は短期的には気持ちを楽にしますが、長期的には問題を先送りして悪化させる原因になります。


3. 目の前の快楽優先心理

時間割引率の理論

行動経済学や心理学で提唱される「時間割引率(time discounting)」は、現実逃避の心理を説明する重要な理論です。
人間は、遠い将来の利益よりも、目の前の快楽を優先 する傾向があります。

例:

100万円を「今すぐもらう」 vs 「10年後に120万円もらう」とした場合、多くの人が今すぐの100万円を選ぶ。

これと同様に、未来の備え(貯蓄やスキルアップ)よりも、今の娯楽や浪費を優先する心理が働きます。

快楽原則(Pleasure Principle)

ジークムント・フロイトの提唱した理論で、人間は本能的に「痛みを避け、快楽を求める」傾向があります。
未来の準備は手間や苦労が伴うため、それを避けて目の前の快楽に集中するのは、自然な反応とも言えます。


4. 未来回避が生む悪循環

現実逃避の心理に基づく行動は、一時的に不安やストレスを軽減しますが、長期的には問題を増幅させます。

  1. 未来への不安 → 現実逃避行動(浪費や快楽の追求)
  2. 現実逃避 → 準備不足 → 不安の増大(お金がなくなる、スキルが身につかない)
  3. 不安の増大 → さらなる現実逃避(余計に無力感を感じ、さらに行動を控える)

5. 現実逃避の心理に打ち勝つためには

この心理を克服するには、次の方法が効果的です。

  • A. 「未来視点」を取り戻す
    • 未来が曖昧なままだと不安が増すため、具体的な目標や計画を立てることが重要です。
    • 例:「3年後に100万円貯金する」などの具体的なゴールを設定する。
  • B. 小さな成功体験を積む
    • 大きな未来を考えると気が遠くなるので、小さな行動を積み重ねることで「自分にもできる」という実感を得ます。
    • 例:1日500円貯金、週に1時間スキル学習。
  • C. 即時的な快楽をコントロールする
    • 浪費や快楽の衝動を抑える代わりに、無駄を少しだけ削減して未来の自分に投資する。

現実逃避から抜け出す一歩

「現実逃避」は誰にでも起こりうる自然な心理ですが、それに気づき、未来のための行動を少しずつ積み重ねることで克服できます。

未来への備えを始めることで、長期的な不安が解消されるとともに、「今」の快楽もより健全な形で楽しむことができるようになります。
しかし、現実は思った以上に「長生き」するリスクが存在します。

「死なない確率」を考える場合、逆説的に「平均寿命まで生きる可能性」や「重大疾患からの生存率」をもとに考えるのが現実的です。以下に具体的なデータを挙げて説明します。


死なないリスクが圧倒的に高い。

1. 日本人の平均寿命まで生きる確率

  • 日本人の平均寿命は 男性81歳、女性87歳(厚生労働省「簡易生命表」2023年)。
  • 平均寿命まで生きる確率(約50%の人が到達する年齢):
    • 男性:81歳
    • 女性:87歳
  • つまり、男女ともに 50%以上の確率で平均寿命を迎える と言えます。

2. 特定年齢まで生きる確率

厚生労働省「簡易生命表」によると、特定の年齢での生存率は以下の通りです。

  • 例:60歳時点での生存率(男性・女性)
    • 60歳男性が80歳まで生きる確率: 約79%
    • 60歳女性が90歳まで生きる確率: 約55%
  • 長生きする確率
    • 100歳まで生きる確率(長寿率)
      • 男性: 約1.9%
      • 女性: 約6.5%

3. 重大疾患後の生存率

「死なない確率」を疾患ごとに見ると、次のような数値が参考になります。

  • がん
    • がん全体の5年生存率は 約66%(国立がん研究センター)。
      • 早期発見・治療でこの数字はさらに上昇。
  • 心筋梗塞
    • 心筋梗塞の初期治療を受けた場合、生存率は 85%以上
  • 脳卒中
    • 脳梗塞の場合、治療開始が早ければ生存率は 90%以上

4. 生活習慣改善で「死なない確率」が増加

生活習慣を改善することで、死に至る疾患のリスクを大幅に減少させられます。

  • 禁煙:肺がんリスクが70%以上減少。
  • 適度な運動:心疾患や糖尿病リスクを50%以上低下。
  • 適切な体重維持:がんや糖尿病のリスクを大幅に軽減。

5. 災害・事故による死亡の確率は低い

  • 日本における事故や災害死は全死因の約5%未満。
  • 交通事故死の年間死亡者数は約3,000人(2022年)。人口1億2千万人を考えると、事故死の確率は 約0.002%/年 と非常に低い。

まとめ:死なない確率はかなり高い

  • 日本人が 平均寿命を超えて生きる確率は50%以上
  • 健康診断、生活習慣の改善、医療の発展により、 疾患後も高確率で生存可能
  • 災害や事故死はごく少数。

「死なない確率」がこれほど高い以上、「未来がない前提」で行動することは、現実的ではありません。むしろ 未来に備える 必要性が際立ちます。

死なないリスクに備えないことこそ、最も大きなリスク です!

日本の平均寿命を見ても、男性で約81歳、女性で約87歳(厚生労働省調べ)。
つまり、多くの人が予想以上に長く生きる可能性を秘めているのです。
そして退職後の生活資金が不足していると感じる人は70%以上というデータも(某ファイナンシャルプランナー協会調査)。

未来への準備がないまま生きることが、どれだけリスクなのか、これらのデータが如実に物語っています。

ノストラダムスとまる子が教えてくれる「備え」の大切さ

昔の「ちびまる子ちゃん」で、ノストラダムスの大予言が話題に上がったエピソードがありました。
「1999年に世界が終わる」というあの予言です。まる子はこれをすっかり信じ込んで、こう言い放つんです。

「どうせ世界が終わるんだから、勉強なんてする意味ないでしょ!」

といって、まる子は自分のやりたい事をやりたい放題やるようになりました。

その行動に呆れたお姉ちゃんが、冷静に問いかけます。
「あんた、予言が当たらなかったらどうすんの?」

この一言で、まる子はハッとします。
みんなが真面目に生きている中、自分だけが馬鹿な大人として浮いた存在になってしまった未来を想像してゾッとするんです。

死ぬリスクを考えて馬鹿みたいに死なないリスクに備えないのは、小学生でもゾッとする話ですよね。


今日と未来をバランスよく楽しむための3ステップ

過去の僕と同じ道を歩まないためには、どうすればいいのでしょうか?
以下の3ステップを実践してみてください。

  1. 「浪費」と「投資」を分ける習慣をつける
    給料が入ったら、まずは使うお金と未来に備えるお金を分けるルールを作りましょう。
    僕は「貯金はつまらない」と思っていましたが、小さくても積み上げることで大きな安心感を得られることに気づきました。
  2. 「浪費を楽しむ額」を決める
    今を楽しむことも大事です。ただし無制限ではなく、例えば月収の20%だけ浪費に回すなど、ルールを作りましょう。
  3. 未来への備えを「ゲーム化」する
    僕は副業や投資を「自分を強くするゲーム」と捉えるようにしました。
    少しずつ資産が増えていくのを見るのは、浪費以上に楽しいと感じるようになりました。

未来の自分を守るため、今日から備えよう!

「明日死ぬかもしれない」という考えに囚われるのは、一見合理的に見えるかもしれません。
しかし、実際には多くの人が「死なずに長く生きるリスク」に直面しています。
未来の備えを怠ることで、経済的にも精神的にも大きな負担を抱え、人生の質を損なう可能性が高いのです。

今回の記事で伝えたかったのは、「今を楽しむこと」と「未来に備えること」は両立できる ということです。
僕自身、どん底を経験したからこそ、「少しずつでも未来の準備を始めること」がどれほど大切かを痛感しました。

今から始められる3つの具体的な行動

  1. 貯金を始める
    1日500円の貯金からでも十分です。1年後、10年後に積み上がった金額が、あなたを支える力になります。
  2. 副業やスキル習得で新しい収入源を作る
    少額の副収入でも、未来に対する安心感は大きく変わります。自分に合った方法を見つけましょう。
  3. 浪費と投資のバランスを取る
    今を楽しむためのお金を使いつつも、未来を守るための貯蓄や投資に一定額を回すルールを決めましょう。

死なないリスクに備えないことこそ、最大のリスク

未来に備えることは、今すぐ始められる小さな行動の積み重ねで十分です。
「未来が来ない」という前提で生きるのではなく、「未来は続く」という視点を持ち、今日の行動を見直しましょう。

未来の自分を守る一歩を、今この瞬間から踏み出してください。
あなたが今日始めた行動が、数年後のあなたを救い、人生を豊かにしてくれるでしょう。

より明日充実させるために、今日をもっと!

未来を守る準備は、今をより充実させる鍵です。さあ、始めましょう!

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マサル

半導体工場で派遣から正社員となり最年少で課内最優秀社員に選出。早期退職後、農業スタートアップや期間工を経験。現在は自動車部品メーカーで働きながら、副業(ブログ運営、YouTube編集、バーテンダー)や資産形成(iDeCo、NISA、不動産投資)を実践中。多彩な経験を活かし、働き方や生き方を模索し続ける。