「うち、夫婦で1000万以上稼いでるのに、全然ラクにならんのよ…」
こないだ、昔からの知り合いがそんなことを言ってた。
税金が高い、補助が受けられない、ローンで首が回らん──そうぼやいてた。
オレはちょっと黙ってしまった。
というのも、昔のオレもまさにそうやったから。
家を建てて、車を持って、子ども育てて、がむしゃらに働いてた。
でも、気づいたら時間もお金も、心の余裕もどんどん削れていってた。
今はというと、収入は減ったけど、うちは低コストな“損しない暮らし”。
家も車も見直して、補助制度もうまく使ってる。
結果、前よりずっと気持ちに余裕がある。
実はこれ、オレだけの話ちゃう。
国税庁の調査でも、年収1000万円世帯の手取りは700万円ちょっとしか残らないって言われてるし、
「頑張ってるのに報われない」って家庭は、そこら中にある。
この記事では、**「なぜ“高収入=余裕”にならないのか?」**を、数字と現場目線で掘ってみた。
ピンと来た人は、ちょっとだけ立ち止まってみてほしい。
もしかしたら、“稼ぎ方”と“暮らし方”が、ズレてるだけかもしれんから。
共働きで年収1000万円なのに、なぜ生活が苦しいのか?

「収入が増えれば、生活に余裕が出る」──
そう思うのが普通やと思う。
でも現実は、その“増えた分”ががっつり引かれて消えてる。
高収入なのに「手取り」が少ない理由とは?
日本の税制は「累進課税」って仕組みになってて、
年収が上がるほど、所得税の税率も一緒に上がっていく。
さらに、
- 住民税(市民税+県民税)
- 健康保険料
- 厚生年金
- 介護保険料
これらも、所得に応じてどんどん上がるようにできてる。
年収1000万円でも、手元に残るのは700万ちょっと
例えば共働きで世帯年収が1260万円あったとしても、
年間で430万円くらいが税金・社会保険で引かれる。
つまり、実質の手取りは830万円前後。
国税庁の調査(令和5年)でも、
年収1000万プレイヤーの手取りは平均700万円台前半と言われてる。
見えない出費が家計を圧迫している
会社勤めの人の多くは、
これらがすべて給与天引きで自動的に処理されるから、
自分で計算する機会がほぼない。
だからこそ、「手取り少ないなぁ…」と思っても、
“どこに消えてるのか”がピンと来ない人も多い。
でも、仕組みを知るとわかる。
「がんばった分だけ引かれる仕組み」になってるんや。
🔚 小まとめ
高年収でもラクにならない理由は、「稼ぎの3分の1を国に差し出してる」から。それに気づいてる人は、意外と少ない。
それでも手取りが800万円前後あるなら余裕じゃないのって思うかもしれないけど、実際はそんな単純な話ではない。
補助が受けられない「中間層クラッシャー」の正体

たしかに、「手取り800万あるなら余裕やん」って思うかもしれん。
でも現実は、そんな単純な話ちゃう。
児童手当・保育料・医療費…年収で差がつく制度
たとえば──
- 児童手当が減額 or 打ち切り(年収1200万前後で完全カット)
- 保育料がMAXになる(住民税ベースで決まる)
- 医療費助成、塾代補助、学費支援なども対象外
つまり、そこそこ稼いでる家庭ほど、「対象外です」って言われることが増えていく。

たとえば児童手当は、扶養親族2人の場合、年収960万円を超えると特例給付(月5,000円)に減額される。
保育料も同様で、高所得層は無償化対象外になるケースが多く、年収次第で月数万円の差が出る
【厚生労働省・文部科学省「子育て支援制度の手引き」より】。
それでいて、出費はちゃんと増える
家族が増えれば、
教育費もかかるし、車だって必要。
収入が多い=それに見合った生活設計に引っ張られる。
結果、こうなる👇
「支援は受けられないけど、支出はガンガン増えていく」
「支援されない層」がいちばん苦しい理由
これ、調べると分かるけど、
多くの支援制度は「年収700万未満」や「住民税非課税世帯」に手厚く作られてる。
中途半端に稼いでる世帯は…
- 税金・保険料の負担はガッツリ
- 各種補助からはじかれる
- 「見た目リッチ」で実態カツカツ
こういう家庭、実は日本中にゴロゴロある。
だから“年収1000万”でも、生活感覚は「並」になる
支出と負担ばかり増えて、補助はない。
気づいたら実質の“使えるお金”は、年収500万世帯と大差なかった──なんてこともザラ。
「こんだけ働いてんのに…」
ってぼやく中間層、マジで多い。
小まとめ
稼ぎがある家庭ほど“支援の外側”に置かれて、気づかぬうちに首が締まっていく。それが「報われなさ」の正体かもしれん。
年収500万円でも生活に余裕がある家庭の実態

「うちは年収少ないからキツいです…」って声もある。
でも、制度と支出の設計しだいでは意外とやっていけるケースも少なくない。
制度を活かす家庭が“意外と強い”ワケ
たとえば、年収500万円くらいの世帯なら──
- 所得税・住民税・社会保険料の負担は軽い
- 児童手当や保育料の補助はフルで受けられる
- 医療費助成や高校・大学の授業料支援も受けやすい
- 給付型奨学金の対象にもなりやすい
“払う金は少なく、受けられる支援は多い”構造になってる。
残るお金で比べると、差は意外と小さい
一般的に、年収500万円の手取りは約400万円前後。
ここから各種支出を引いた「実質的に残せるお金」は──
💴 年間の「残せるお金」の比較(モデルケース)
世帯タイプ | 手取り額 | 支出(教育・医療・保育・奨学金) | 残せるお金 |
---|---|---|---|
年収500万円世帯 | 約400万円 | 約51万円(助成あり) | 約349万円 |
年収1000万円世帯 | 約750万円 | 約152万円(全額自己負担) | 約598万円 |
➡️ 差額:年間で約249万円

一見、この差は大きく見える。
でも、ここに**「ちょっといい家」と「普通車」の維持費**が加わると──
- 住宅ローン・固定資産税・修繕費:年間100〜150万円
- 車ローン・車検・保険・ガソリン代:年間50〜100万円
あっという間にこの249万円の差は吹き飛ぶ。
野村総合研究所の調査では、「年収900〜1200万円層がもっとも貯蓄しづらい」という結果が出ている。
税負担が増える一方で、補助制度の恩恵は受けにくく、“挟まれた層”が最も苦しい構造になっている
【野村総合研究所「生活者1万人アンケート調査 2023」より】。
🔚 小まとめ
「ウチは高収入やから余裕なはず」
そう思ってたけど、ふたを開けたら助成を受けてる家庭と、生活水準が大して変わらない。
実はこれ、めちゃくちゃよくある話なんよな。
かつて中間層だったオレが今思うこと
オレも昔、共働きで世帯年収900万円超えてた。
いわゆる“そこそこ稼いでる家庭”やった。
でも、現実は全然ちがった。
「年収より支出設計」が大事と気づいた転機
思い出せば──
- マンションのローン
- 車のローン
- 旅行に、外食に、週末のサーフィン
- ギャンブルとブランド服にも手を出してた
子どもはいなかったのに、気づいたら借金だらけ。
「なんでこんなに稼いでるのに、貯金ゼロなんや?」って本気で思った。

実際、「貯蓄ゼロ」の世帯は年収800万以上でも一定数存在するというデータもある。
高収入でも“出ていく暮らし”をしてたら、貯まらんのは当たり前なんよな
【金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 令和5年」より】。
手取りを増やすより、暮らしを整えるほうが強い
このままじゃアカンと思って、オレは転職を決意した。
年収は減った。
でも──
- ローンも手放して
- 無駄な見栄も捨てて
- 自分の時間を取り戻した
その結果、お金も気持ちも、今のほうがよっぽど余裕がある。
結局、自分で“余裕を削ってた”んやと思う
当時は「稼いでるんやからええやろ」って思ってた。
でも、よう考えたら──
- その稼ぎにあわせて、支出をどんどん広げてた
- 他人の目ばかり気にして、無理してた
「余裕がない」のは、収入が少なかったからやなくて、生活のつくり方を間違えてたからやった。
🔚 小まとめ
あの頃より年収は減ったけど、\n> 今のほうが“自分の人生”を生きてる気がする。
見栄で膨らんだ暮らしを、一回引き算してみるのもアリかもしれんで。
高収入に見合った生活は本当に必要か?

「もっと稼げば、ラクになる」──
そう思って、頑張るのが当たり前やった。
でも実際は、稼ぎ方を間違えると、制度にも税金にもやられて、思ったほど残らん。
むしろ、低所得でも堅実に暮らしてる人のほうが、余裕あったりする。

「稼げば勝ち」という時代はもう終わってて、
今は**“制度を活かせるかどうか”が、家計の明暗を分ける**ようになってきてる。
実際に、低所得層向けの医療・教育支援は年々手厚くなってるってデータもある
【厚生労働省「子育て支援制度の現状と課題 2024」より】。
オレも昔、見栄はってた。
- 共働きで900万超えてたけど
- 家も車もローンまみれ
- 飲み、旅行、サーフィン、ブランド…
気づいたら、貯金なんて一切なかった。
でも暮らしを変えて、収入を落としてでも時間を取り戻した今、
「結局、何が豊かなんやろな」って思うようになった。
「残業より残る暮らし」を考えるきっかけに
「交代勤務、今のペースであと10年いけそう?」
「出世して年収上がったけど、その分“自分”削ってへん?」
「その家、その車、それほんまに“欲しかったもの”なんか?」
答えはすぐ出なくてもええ。
ただ、今の暮らしに“無理”があるなら、一回立ち止まってええと思う。
無理せんでも、誰にも勝たんでもええ。
自分がラクで、納得できる暮らし。
それをつくる力は、あんたの中にちゃんとあるで。