正直、物件を売ろう売ろうとしている言葉って、少し軽く聞こえるんです。
これ、営業を否定しているわけじゃないです。売る仕事なのは間違いない。でも、不動産営業で本当にお客様に届く言葉って、資料に書いてある言葉だけじゃないんですよ。
物件情報って、誰でも説明できます。駅から何分、間取り、築年数、家賃、設備。これは見ればわかる。ポータルサイトにも載っているし、資料にも書いてある。
でも、それだけを読んで話している営業の言葉って、どこか薄いんです。私も、不動産屋としてそこはずっと感じています。
資料だけでは伝わらない違和感
不動産屋として大事な仕事って、取り扱う物件の良さとか、エリアの良さを肌で実感することなんです。
資料を覚えることももちろん大事です。知識がないと話にならない。でも、知識だけで接客すると、お客様の不安に届かない時がある。
たとえば、同じ「駅徒歩10分」でも、その10分がどんな道なのか。明るいのか。坂があるのか。歩きやすいのか。周りに何があるのか。
数字では10分。でも、住む人にとっては毎日の10分です。
ここを自分で感じていないと、言葉がただの説明になるんです。
ここなんよ。
不動産営業の言葉に力が出るのは、資料を読んだからじゃなくて、自分で感じたものを話している時です。
歩いて感じたことが言葉になる
私は、不動産屋として大事なのは、エリアをちゃんと歩くことだと思っています。
別にかっこいい話じゃないです。担当エリアを歩く。物件の周りを見る。街の空気を感じる。それだけです。
でも、それをやっているかどうかで、接客の言葉が変わります。
「このあたりは生活しやすいですよ」と言うだけなら、誰でも言えます。
でも、自分で歩いて感じていたら、言い方が変わるんです。
この道は落ち着いているな。ここは人通りがあるな。買い物はこの動線になりそうだな。そういう生活のリアルが、自分の中に残る。
その残った感覚が、お客様に話す時の言葉になります。
私はこうだった。
不動産屋として、取り扱う物件の良さやエリアの良さを肌で実感することが大事だと感じています。感じたことが、営業で話す言葉の力になるんです。
経験した人の言葉は安心を生む
お客様って、営業がうまい人を探しているというより、「この人に聞いて大丈夫かな」を見ているんだと思うんです。
知識がある人は安心です。でも、経験している人の言葉には、また別の安心があります。
「資料ではこうです」だけだと、そこで終わります。
でも、「実際に見た感じはこうでした」「歩いてみるとこういう印象でした」と言えると、お客様は少しイメージしやすくなる。
もちろん、感じ方は人それぞれです。だから押し付けたらダメです。
「私はこう感じました。ただ、ここは実際に一緒に見てもらった方がいいです」くらいでいい。
その方が、きれいな営業トークより信頼につながることがあるんです。
不動産営業は、物件を売る前に言葉をつくる仕事
不動産営業って、物件を売る仕事に見えるじゃないですか。
でも私的には、まずは言葉をつくる仕事です。
その言葉は、机の上だけではつくれない。
現場に行く。歩く。見る。感じる。違和感も拾う。良いところだけじゃなくて、気になるところも自分の中に入れる。
そうやって初めて、お客様に対して自分の言葉で話せるようになります。
全部を完璧に説明しなくていいです。むしろ、完璧っぽく話しすぎると伝わらない時もある。
大事なのは、「この人はちゃんと見ているな」と感じてもらえることです。
考えてみて。
あなたが今日紹介する物件のまわりを、自分の足で歩いたことがありますか。
今日からできる一歩
大きなことをしなくていいです。
担当エリアを全部覚えようとすると、たぶんしんどい。だから、今日一歩だけでいい。
1件でもいいから、物件の周りを歩いてみる。駅から歩いてみる。近くの道を少し見てみる。
そして、感じたことをメモする。
「静かだった」でもいい。「思ったより坂があった」でもいい。「買い物の動線が見えた」でもいい。
その小さなメモが、次にお客様へ話す時の言葉になります。
今日一歩
- 今日紹介する物件の周辺を10分だけ歩く
- 駅から物件までの道で感じたことを3つメモする
- 資料にない「自分が感じた一言」を接客前に書き出す
不動産営業は、言葉で信頼をつくる仕事です。
でも、その言葉は作り込んだ営業トークじゃなくていい。
自分で見て、歩いて、感じたこと。
そこに、お客様が安心する温度が出ます。
今日、1ミクロンでいいです。現場を見に行って、自分の言葉を1つ増やしてみてください。