家選びって、物件探しから始めたら危ない。
正直、俺はそこを一回やった。
一人暮らしのときにマンションを買った。宅建士として知識はあったし、自分なりに考えて買ったつもりだった。でも、そのあと転職して年収が半減した。そこで一気に重くなったのが、ボーナス払い。
買うときは払えると思っていたものが、働き方が変わった瞬間に、家計を縛るものになった。
これ、家が悪かったというより、買う前に見ていた範囲が狭かったんよ。
目の前の価格、間取り、駅からの距離。もちろん見る。でも、それだけじゃ足りなかった。
家は、買った瞬間で終わりじゃない。住んでいる間も、働き方が変わる。家族構成も変わる。金利も変わる。売る可能性も出てくる。
だから今日は、家を買う前の人に、俺がマンション、戸建て、投資戸建てを買ってきて見えたことを、そのまま話す。
家選びで最初に決めるのは、物件じゃなくて目的
まず、ここからだと思ってる。
家を買う目的は何か。
自己居住なのか。資産形成も考えるのか。投資なのか。
これで、見る場所も、許せるリスクも、住宅ローンの組み方も変わる。
自己居住なら、毎日の暮らしやすさがかなり大きい。通勤、学校、買い物、病院、生活動線。そこで無理すると、毎日ちょっとずつ削られる。
資産形成を考えるなら、将来売れるか、貸せるかも見る。自分が気に入るだけじゃなくて、次に住む人がいるか、借りる人がいるか。
投資なら、さらに冷静になる。自分が住みたいかではなく、数字が合うか。修繕、空室、出口まで見ないといけない。
ここなんよ。
家選びの判断軸は、物件の良し悪しより先に、買う目的で決まる。
目的が曖昧なまま内見に行くと、だいたい迷う。
広い。きれい。駅近。デザインがいい。営業の人の話もうまい。そうなると、どれも良く見える。
でも目的が決まっていたら、見方が変わる。
この家は長く住む家なのか。途中で売るかもしれない家なのか。貸せる家なのか。家族が増えても大丈夫か。収入が変わっても払えるか。
この問いを先に持っておくだけで、選び方はかなり変わる。
家選びで俺が見る10項目
俺が家を見るときは、ざっくりこの10個を見る。
全部を完璧にしようとしなくていい。完璧な家は、たぶんない。あるとしたら、予算が跳ねる。
だから、どれを優先して、どれを妥協するかを見ていく。
- 立地
- 間取り
- 広さ
- デザイン
- 資金計画
- 住宅ローン
- 団信
- 管理状態
- 災害リスク
- 資産価値
立地は、駅距離だけじゃない。生活のしやすさもある。車中心の地域なら、駐車場や道路の出やすさも見る。
間取りと広さは、今だけで見ない。家族が増える可能性、在宅勤務、親のこと、子どもの成長。生活は変わる。
デザインは大事。でも、デザインだけで突っ走ると、あとで管理や修繕に目が行っていなかった、みたいなことがある。
資金計画と住宅ローンは、俺が一番痛感したところ。
買うときに払えるかじゃなくて、変化しても耐えられるか。
転職、収入減、ボーナス減、金利上昇、教育費、車の買い替え。こういうものが来たときに、住宅ローンが生活を追い詰めないかを見る。
団信も軽く見ないほうがいい。俺は戸建てを買うとき、ボーナス払いをやめて、団信と保険も見直した。
マンションなら管理状態。戸建てなら修繕の自主管理。投資戸建てなら、修繕費が利回りを食うこともある。
災害リスクは、国土交通省のハザードマップポータルサイトで見られる。水害、土砂災害、津波などは、購入前に一回見ておいたほうがいい。
資産価値は、上がる下がるを当てる話じゃない。売るときに買い手がつくか。貸すときに借り手がつくか。そこを見る感じ。
ちなみに住宅金融支援機構の2023年度フラット35利用者調査では、全国平均の所要資金はマンションが5,245万円、土地付注文住宅が4,903万円、建売住宅が3,603万円だった。数字を見ると、家は感覚だけで買う金額じゃないと改めて思う。
マンション・戸建て・投資戸建てで学んだこと
俺はこうだった。
一人暮らしでマンションを購入した。その後、転職で年収が半減して、ボーナス払いが重荷になり売却した。家族が増えてから戸建てを購入し、そのときはボーナス払いをなしにして、団信と保険も見直した。その後、投資戸建てで資産形成にも取り組んだ。
マンションを買って学んだのは、便利さと管理のありがたさ。
管理を自分一人で抱えなくていいのは大きい。共用部、修繕、管理組合。もちろん管理費や修繕積立金はあるけど、そこに価値を感じる人には合う。
ただ、売却を考えるなら、管理状態や修繕積立金の状況は見ておきたい。部屋の中だけきれいでも、建物全体が弱いと将来きつい。
戸建てを買って学んだのは、自由度と責任がセットだということ。
音、駐車場、庭、部屋数。家族が増えると戸建ての良さは感じやすい。だけど、修繕は自分で考える。外壁、屋根、設備。先送りにすると、あとでまとまって来る。
投資戸建てで学んだのは、自分の好みを入れすぎたら判断がブレるということ。
投資は、住みたい家を買うのとは違う。家賃、修繕、空室、出口。数字で見ないといけない。
ここで空き家の話も少し関係する。総務省の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家は900万戸、空き家率は13.8%で過去最高だった。投資戸建てを見るとき、安いから良いではなく、借り手や買い手がいる場所かを見る理由はここにもある。
失敗して変えたのは、ローンの組み方
俺の中で一番変わったのは、住宅ローンの考え方。
最初のマンションでは、ボーナス払いがあとから重くなった。
だから戸建てを買うときは、ボーナス払いなしにした。
これだけで気持ちの持ち方が違った。毎月の返済で見えるから、生活の見通しが立てやすい。
もちろん、ボーナス払いが全部ダメと言いたいわけじゃない。職業や収入の安定性によって合う人もいる。
ただ、俺は転職で年収が半減した経験があるから、ボーナスをあてにしすぎる怖さは知っている。
家を買うときは、今の自分が払えるかだけじゃなくて、少し崩れたときにどうなるかを見てほしい。
出口戦略まで考えて買う
家を買う前に、売る話をすると冷たく聞こえるかもしれない。
でも俺は、出口戦略はかなり大事だと思ってる。
いつ売る可能性があるか。持ち続ける条件は何か。貸せるのか。売れない場合はどうするのか。
家族が増える。転職する。親の介護が出る。子どもの進学がある。金利が変わる。
そういうライフイベントが来たとき、家が味方になるのか、足かせになるのか。
俺はマンションを売却した経験があるから、買うときに出口を見る感覚が強くなった。
住むために買う家でも、出口を考えていい。むしろ、考えておいたほうが落ち着いて住める。
考えてみて。
今ほしい家は、5年後や10年後の自分にも選べる家になっている?
ここなんよ。家選びは、夢を削る話じゃない。
むしろ、変化に耐えられる形で買うから、安心して暮らせる。
全部やらなくていい。
でも、目的だけは先に決めてほしい。自己居住なのか、資産形成も見るのか、投資なのか。
そこが決まれば、マンションなのか、戸建てなのか、投資戸建てなのかも見えやすくなる。
マンション選び、戸建て選び、住宅ローン、団信、投資戸建て、出口戦略。ここはそれぞれ別の記事で、もっと具体的に話していく。
今日はまず、物件を見る前の土台だけ持って帰ってほしい。
今日一歩
- 家を買う目的を、自己居住・資産形成・投資のどれに近いか1つ書く
- ボーナス払いなしでも払える月額をざっくり出す
- 気になる物件のハザードマップを1回見る
今、1ミクロンの行動でいい。
いきなり正解を出そうとしなくていい。まずは、家を探す前に、自分の判断軸を持つ。俺はそう思う。
参考資料
- 住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」
- 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
- 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」