正直、初心者って便利なんよ。
分からなくても許される。
ミスしても「まだ初心者なんで」で逃げられる。
質問しても恥ずかしくない。
でも、ある時からその言葉が重くなる。
初心者でいることで守られてるはずなのに、逆に自分の動きが小さくなる。
できることまでできない感じになる。
オドオドする。
ここなんよ。
初心者って、最初は助けになる。でも、ずっと着てると足かせになる時がある。
初心者って、いつまでが初心者なん?
これ、けっこう難しくない?
始めたばかりなら初心者。
それは分かる。
でも、1週間やったら?
1か月やったら?
3か月やったら?
どこから初心者じゃなくなるん?って話やん。
たぶん、誰かが明確に決めてくれるものではないと思う。
資格を取ったら初心者卒業。
売上が出たら初心者卒業。
100回やったら初心者卒業。
そういう基準もあるかもしれん。
でも俺的には、もっと手前にある。
「もう初心者として逃げない」って自分で決めた時。
そこから変わることがある。
初心者でいると、自信まで初心者になる
俺も何回もあった。
俺はこうだった。
工場で昨日までオドオドしてた作業が、ある日すんなりできるようになった。不動産の電話も、ひやひやしてたのが急に“らしく”喋れる時があった。ゴルフでも、初心者意識を外した時に急に飛距離が伸びた感覚があった。
工場で働いてた時もそう。
昨日までオドオドしてた作業が、ある日すんなりできるようになることがあった。
別に急に能力が爆上がりしたわけではない。
手が魔法みたいに進化したわけでもない。
でも、「俺もうこれ、初心者みたいにビビらんでいいな」って思った瞬間、動きが変わった。
不動産の電話もそう。
最初はひやひやしながら電話してた。
言葉に詰まったらどうしよう。
変なこと聞かれたらどうしよう。
相手に素人っぽいと思われたらどうしよう。
そんなことばっかり考えてた。
でも、どこかで「もう初心者の電話じゃなくて、不動産の人として電話しよう」って切り替えた。
そしたら、急に“らしく”喋れる時があったんよ。
もちろん、知識が完璧になったわけではない。
分からないことは分からない。
でも、声の出し方とか、間の取り方とか、聞き返し方とか。
そういうものが変わる。
ゴルフも同じ。
まっすぐ飛ばない。
ミスもする。
全然うまくない。
でも、「初心者だから飛ばない」って思ってる時と、「下手やけど、ちゃんと振る」って思ってる時では違う。
急に飛距離が伸びることがある。
これ、技術だけの話じゃないと思う。
できるかどうかより、できる前提で動けるか
心理学には「自己効力感」って言葉がある。
簡単に言うと、「自分はこれをやれる」と思える感覚のこと。
アメリカ心理学会は、自己効力感について、自分の能力への信念が行動や粘り強さに関わる考え方として紹介している。
また、1998年のStajkovicとLuthansのメタ分析では、114研究・21,616人を対象に、自己効力感と仕事の成果に一定の関連が見られたとされている。
これを見て、俺は「やっぱりな」と思った。
能力があるかどうかだけじゃない。
自分がその能力を出せると思っているか。
ここが動きに出る。
初心者って思ってる時って、無意識にこうなる。
- 失敗しないように動く
- 怒られないように喋る
- 変に見られないように小さくなる
- まだ自分には早いと思う
いやいや(笑)
それだと、できるものもできんのよ。
もちろん、初心者なのにベテランぶれって話ではない。
知らないことを知ってるふりするのは違う。
それは普通に危ない。
俺が言いたいのは、初心者という名前に甘えすぎなくていいってこと。
初心者バフは、いつか自分で脱ぐ
初心者バフってあるやん。
最初は周りが優しくしてくれる。
ミスしても許してくれる。
分からないことを聞きやすい。
それはありがたい。
でも、そのバフをずっと着てると、今度は自分で自分を弱く扱うようになる。
「まだ初心者だから」
「自分なんてまだまだだから」
「失敗して当然だから」
これ、優しいようでけっこう怖い。
考えてみて。
自分が自分のことをずっと初心者扱いしてたら、行動も初心者っぽくならん?
声が小さくなる。
判断が遅くなる。
責任を持つのが怖くなる。
すると、経験してるのに経験値が入ってこない。
ゲームで言うと、ずっとチュートリアル画面にいる感じ。
敵は倒してる。
操作もしてる。
でも、いつまでも「まずは移動してみよう」って言われてる。
いや、もう移動はできるんよ(笑)
初心者を辞めるって、完璧になることじゃない
ここは勘違いしたくない。
初心者を辞めるって、急にプロになることではない。
ミスしなくなることでもない。
分からないことがなくなることでもない。
人に聞かなくなることでもない。
むしろ逆。
初心者を辞めた人ほど、ちゃんと聞ける。
「分からないんですけど、ここまでは考えました」
「この部分だけ確認していいですか」
「前回こうだったので、今回はこうしてみます」
こうなる。
同じ質問でも、姿勢が変わる。
初心者の質問は、助けてくださいになる。
初心者を辞めた人の質問は、前に進むための確認になる。
この差は大きい。
俺は“初心者を辞める日”を作っていいと思う
何かを始めたら、最初は初心者でいい。
むしろ、変にかっこつけない方がいい。
分からないことは聞いた方がいい。
失敗もした方がいい。
でも、どこかで一回決めた方がいい。
「今日で初心者は終わり」って。
別に誰かに宣言しなくてもいい。
紙に書かなくてもいい。
SNSに投稿しなくてもいい。
自分の中で決めるだけでいい。
俺は今日から、初心者として逃げない。
下手でも、未熟でも、自分のやることとして向き合う。
それだけ。
でも、それだけで変わることがある。
今日できる一歩
今、自分が初心者って言い続けてるものを一つ思い浮かべてほしい。
仕事でもいい。
副業でもいい。
営業でもいい。
ゴルフでもいい。
人間関係でもいい。
それに対して、今日だけこう思ってみる。
「初心者ではなく、まだ下手な人としてやる」
これ、けっこう違う。
初心者は守られる側。
まだ下手な人は、上達する側。
同じ未熟でも、向いてる方向が違う。
全部やらなくていい。
今日一個だけ。
初心者っぽく逃げてた行動を、一つだけ普通にやってみる。
今日一歩
- 今、自分が初心者と言い続けているものを一つ思い浮かべる
- 「初心者ではなく、まだ下手な人としてやる」と考える
- 初心者っぽく逃げていた行動を一つだけ普通にやってみる
電話を一本かける。
作業を一つ任されてみる。
ゴルフでちゃんと振る。
分からないことを、自分の考えつきで聞く。
それだけでいい。
初心者を辞めるって、強くなることじゃない。
自分を弱く扱うのを、少しだけやめること。
俺はそう思う。
参考資料
- American Psychological Association「Self-efficacy and human agency」https://www.apa.org/research-practice/conduct-research/self-efficacy-human-agency
- Stajkovic, A. D., & Luthans, F.「Self-Efficacy and Work-Related Performance: A Meta-Analysis」1998年 https://www.researchgate.net/publication/233844697_Self-Efficacy_and_Work-Related_Performance_A_Meta-Analysis